心拍の叫び

目的のない夜に飽きて

カーテンの隙間を手のひらで埋めてみる

同じような朝に冷めて

洗濯されるのを待つタオルに触れる

独りを暖める洋服を探しても

靴を履き直しても

覆い被さる不安に震える

歩きながら人を避けるのも

僕には難しい

信号待ちは時が止まったように感じる

どこに立っているのか分からなくなる

秋めく香りも体内で

吸収されることなく消えていく

彼女のことを心配して

言葉を混ぜ合わせても

返っては来ないだろう

味気ない昼下がり

ここにいたいと叫ぶ心臓が鳴る

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