意識の矢印

電車に乗るとき

乗るという意識を持たないと乗れる

靴を脱ぐくらいのこと

上着を羽織るくらいのこと

そういう意識と数をこなしていくと

少しずつ少しずつ慣れていく

新しい場所や人に対しても同じように

繰り返していくとなんてことない

大体が分かれば大体で動ける体になって

手抜きが自分を豊かにすることだってある

真面目は取り柄と捉えて

自分の持ち物を選べるようになれば

身軽にもなれる

ジャケットの左右のポケットが空けば

かっこだってつけられるのと同じだ

階段を駆け上がって夜に染まっていく

街並み全体に目を凝らして

ちょっと離れた観覧車に意識を向ける

本当はあれに乗りたい





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