人間図鑑

残念な生き物図鑑に人間が入っていないことが不思議に思った。

ユーモアたっぷり、シビアに説明書きされた人間という残念な部分を紹介してもいいように感じた。

図鑑の最後にそれは記されてあって、なんとも残念なエピソードが織り交ぜてある。
協調しながら生きる生物なんて、そんな簡潔な言葉じゃ表せない、もっと落ち度のある、思い込みがある、期待が含まれる、そんな生き物だと。

「人間」は人との間と表しつつ、猫を猫間と呼ばないことに、人間主体の世界と我々は人間であるという自我に謎の特別感が垣間見えるのは私だけだろうか。

自己という名のもとで、違いを鮮明にしていく人間は美しいと言えるのだろうか。

私たちは知る由もないが、追求していけばいく程に病むことだけはなぜか知っている。

植物や気体にはおそらく自己がない。
それでもそれはこの世界に在り、ただ存在しているだけで美しく感じることがある。

何が言いたいかと言うと私たちには、神様の不完全からなる越えられない何かがあるということ、それだけだ。

誰しもが日常を楽しむ権利を持ちながら、人生をまっとうするその時まで感情の瞬きを続けられることを心から願う。


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